診断士養成課程の歩き方~ハーバード経営学PhDリケジョは語る!~

診断士養成課程(+MBA)を修了後、ハーバード大学の経営学PhDへ進学したリケジョのともかが、養成課程の意義や授業内容等詳細をお届けします!皆さんのキャリア形成の一助になればと嬉しいです!

ロジカルシンキング~養成課程(MBA)で学べる事~

養成課程(MBA全般)で学べることの一つに「ロジカルシンキング」があります。これは、コミュニケーションを円滑化するための思考方法ですが、ディスカッションする相手がいてはじめて訓練できる能力ですので、独学では学びにくい内容です。

ロジカルシンキングの手法としては、皆さん良くご存知の「演繹法」と「帰納法」が存在します。

演繹法

俗に言う三段論法です。

AならばB (私はMBA卒業生です)

BならばC (MBA卒業生は収入が増えます)

→AならばC (私は収入が増えます)

(安易な論理ですみません(笑)。でも、私は実際卒業後に収入が上がりました(^^♪))

上記は皆さんもご存知のあたりまえの理論ですが、これを使いこなすことは並大抵のことではありません。

演繹法を使う際の注意点は、複雑にしすぎないことです。

例えば、

AならばB

BならばC

CならばD

・・・

YならばZ

→AならばZ

というように説明が長すぎると相手に伝わりません!

たとえ、論理的には正しくてもです。

「そんなのわかってるよ」という方が多いと思いますが、実際の会議等のビジネスの現場では、このような議論がなされているケースが多いのが現状です。人間は自分が頑張って取り組んでいることを、長々と主張したくなる生き物です。意識していないと、ついつい主張が長くなってしまうものです。しかし、ロジカルシンキングは「自分の意見を相手に正しく伝える」ことが目的なので、いかに短く伝えるかが重要となります。これを訓練する場が養成課程(MBA)なのです!実際に参加してみるとこの効果を実感できます。仕事でディスカッションする時に、コミュニケーションが円滑化していることを肌で感じれますよ(^^♪

帰納法

帰納法は、複数の事実を根拠に結論を導く方法です。

例えば、「(事実)風が吹けば、(結論)桶屋が儲かる」ということを証明するとしましょう。順を追って因果関係を確認すると、以下の通りです。

(1)風が吹く

(2)砂が舞う

(3)砂が目に入り失明する

(4)目の不自由な人は三味線を弾く

(5)猫の皮が必要となる

(6)猫が減ってネズミが増える

(7)ネズミに桶がかじられる

(8)桶屋が儲かる

皆さん、納得されましたか?おそらくほとんどの方は「No」だと思います。

ここで重要なのが、「因果関係の太さ」という考え方です。

道路が舗装されていなければ、(1)→(2)「風が吹けば砂が舞う」確率は高いでしょう。よって、(1)→(2)の因果関係は太いと言えます。

しかし、(2)→(3)「砂が舞うと失明する」確率は低いでしょう。よって、(2)→(3)の因果関係は細いと言えます。

上記(1)~(8)に至る論理を因果関係の太さで分類すると、以下のようになります。

【因果関係が太い】

(1)→(2)

(3)→(4)

(5)→(6)

(7)→(8)

【因果関係が細い】

(2)→(3)

(4)→(5)

(6)→(7)

 

これも一見当たり前のように思えますが、ビジネスの現場においては、因果関係の太さを考慮せずに、議論が発散してしまっているケースが少なくありません。

「自社の売上が下がった原因は、自社製品の市場が縮小しているからだ」と主張しようとしたときに、「どの程度市場が縮小し、それがどの程度売上減少に影響しているか」を説明できないと、相手は納得できません。

このようにその場しのぎでの議論を回避し、コミュニケーションの生産性を上げるため、養成課程(MBA)という訓練の場があります。独学でも理論自体は学べますが、やはり実践の場が必要です。重要なプレゼンや会議の場では失敗はできませんので、MBAという練習の場で失敗しながら是非訓練していきましょう。

皆さんの論理的思考力向上による待遇UPを心よりお祈りいたします(^^)/