続いて、事例Ⅱ(マーケティング・流通)で用いる一次試験知識をご紹介します。
事例Ⅰと同様に、各キーワードのメリット・デメリットを予め整理しておき、事例企業のSWOTに関連付けて、戦略・方向性を俯瞰します。環境分析は与件文を読む際の最も重要なプロセスです。
【1.競争戦略】
1-1.差別化戦略
<メリット>
・付加価値が付き、高利益率を狙える
・競争優位性を確立できる
<デメリット>
・顧客のニーズと適合していない差別化をしてしまうと、売上に貢献しない
・模倣容易な差別化は、競争優位とはならない(他社に真似される)
1-2.集中戦略
<メリット>
・マンパワーが少なくても、競争優位を実現できる
・顧客のきめ細かいニーズに適応しやすい
<デメリット>
・ターゲティングした市場の規模が小さい場合は、事業として成り立たない
※中小企業の戦略は「差別化集中戦略」が基本!
1-3.コストリーダーシップ戦略(大手企業の戦略)
<メリット>
・シェアの拡大が容易にできる
<デメリット>
・受注生産には不向き(大量生産向き)
・低価格競争を招き、収益を圧迫する
【2.価格戦略】(新製品)
2-1.初期高価格政策(スキミングプライス政策)
<メリット>
・確実な利益が見込め、開発費を早期に回収できる
<デメリット>
・顧客が限定的となる
2-2.初期低価格政策(ペネトレーション政策)
<メリット>
・早期に市場シェアを獲得できる
<デメリット>
・低価格競争を招く
【3.外部組織との連携】
3-1.垂直的連携
<メリット>
・営業力が強化され、市場が広がる(メーカが商社と連携する場合)
<デメリット>
・異業種間の連携の場合、相互理解に時間がかかり、長期的な戦略となる
3-2.水平的連携
<メリット>
・製品ラインナップが増え、事業拡大が図れる(メーカ同士の場合)
<デメリット>
・組織文化の相違により、相互理解に時間がかかる場合がある
上記は特に良く使用するキーワードです。
与件文と照らし合わせ、回答を作成する際の引き出しとして活用頂ければと思います♪